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​座談会

2021年12月公演座談会

4年生編

【質問者】

廣渡日向子(じょーじ):4年 前制作チーフ 


 

【参加者】

永田光(えーた):4年 本公演の作・演出/前舞台美術チーフ 

木内優佑(きうち):4年 前音響チーフ/総括チーフ

神先綾乃(ざっかん):4年 照明チーフ/webチーフ

廣渡日向子(じょーじ):4年 前制作チーフ

富永茜(とみなが):4年 宣伝美術チーフ

本宮彩香(ほんぐ):4年 本公演の演出助手/衣装メイクチーフ/公演会計


 

――コロナ前と大きく変わったことは?

永田:お客さんを呼べるか解らないことかな。お客さんがいたらモチベーションにも繋がるし、そのために魅せようっていう気持ちになる。外部のお客さんが呼べないかもっていうのはショック。

廣渡:お客さんの前に立つ側、役者としてはどうだった?

富永:10月も役者をやってて、その時はお客さんが3公演で2人しかいなくて…。もちろん手は抜いたりはしないけどやっぱ「これは何に繋がるんだろう」って少なからず思ってしまったなぁ。

廣渡:オペ(オペレーターの略称。音響や照明のことを指す)の二人は?

木内:あんまり変わんない気がするな。オペの仕事はお客様が直接目の前にいるわけではないからあまり意識としては変わらないかな。やっぱり変わったところでいうと飲み会とかにいけなくなったのが大きいな。今までは公演前に打ち入り飲み、初日焼肉、焼肉とか行ってたけど。

廣渡:あー。新歓とかもないもんね。コミュニケーションの場が減ったのは痛いね。私も今の1、2年生の顔知らないし文面のやりとりしかしてないから、人となりがわからなくてコミュニケーションが取りづらいな。

神先:オペの仕事体制とかはそんな変わんないよね、できることをやるっていう点では。本番中のお客さんの反応や空気感とかはオペ室からはわからないから。あとは人との距離感とかなんとなくモチベーションが上がらない感じがもどかしいかな。

 

――コロナで一番大変だったことは?

木内:マスクって演出としては大変?

永田:そうだね、演劇って表情が大事だから顔の半分ないのがちょっとやだねって。

本宮:衣装メイク的にはマスクあるとシンプルに難しいね。マスクも演出のうちに入るっていうか役に合うマスクを探さなくちゃいけないし。台本にもよるけど今回の公演はマスクがない方が絶対に見栄えがいいし、難しいなって。

あとは公演会計が地味に大変だった。今までのやり方が一番通用しなくなったなぁ。今まではみんな大学に来てるから昼休みとかに一括で集金できたけど、いまは無理に集まれないから複数日にちを設けるのは私も大変だし、みんなも集金のためだけにわざわざ大学に来てもらうのも気がひけるし。

廣渡:あとは引き継ぎかなぁ。引き継ぎ書もあるけど、実技で教わったことも多いからそれを教えられなくて。あと公演経験のある新入生も少ないし辞める人も多くてまともに引き継げる人がいなかったよね。

神先:あー、一緒一緒。てか、私たち2年の12月にちょっとチーフ任されて以来公演やってないじゃん、実質赤子だよね。照明のチーフは、サークルの人数が少ない中一人に負わせるのは荷が重すぎるんだよねぇ…。チーフがいないと公演が打てないってなるとチーフになった人は今後の公演全部に絶対参加しなくちゃいけなくなっちゃうし。だから誰が見てもわかるような超細かいゴリゴリの引き継ぎ書を作ってる。大変だけど今後楽かなって思うし。

富永:宣伝美術はなんとか引き継ぐ人は見つかったからよかったな。ただ前回の公演では立て看板を作るのが禁止されてて、これが一番大きな大変な作業だったから不安だったなぁ。でも今回は許可が出たから、教えて引き継げるようになったのが嬉しいな。

廣渡:今回の公演でやっとまともに引き継ぎ作業ができるなって感じだよね。

永田:それが目的でもあるからね。

 

――今後の劇団テアトルジュンヌについて・後輩に期待することは?

神先:このコロナ禍であんだけ新入生入ってくれて本当にありがたいよね。

富永:今は1・2年生合わせて15人くらいかな?

神先:しかもその中でも毎公演参加してくれる子も多くて嬉しいよね。

永田:今回声かけて初めて参加してくれた子もバリバリ仕事して役者やってくれて、稽古場にももうすごい馴染んでるしよかったなって。

廣渡:じゃあ私たちが引退しても心配はなさそうかな?

神先:思ってたよりだいぶ安心だよね。ぶっちゃけ廃部も心配してたし。コロナ関係なく3年生の代がすごく少なかったから。

永田:次の幹部になるような今の1・2年生も結構境なく同期みたいな感じでよかったかなって。学年の壁ってどうしても大きくて毎回障害になるからさ。次の4月公演に向けて壁がないってのはいいことかなって。

神先:今の状況で1年生が変に遠慮すると2年生のプレッシャーが大きいだろうしね。

廣渡:1年生も2年生に任せるだけじゃなくて一緒にガンガンやってくれるのが嬉しいね。

 

――本公演への意気込みを教えてください。

永田:うちらが今まで色々あったけど最後に笑って卒業できるような公演にしたいっていうのもあるし、後輩たちにもこれが「本公演」っていうちゃんと機能した公演なんだな、っていう風に思って欲しいっていう気持ちで頑張ってる。あとこんな状況で観に来てくれた人にもやっぱいいわって思ってもらいたいしね。

富永:今年新歓をしていた時に「楽しいですよ!楽しい楽しい!」ってずっと言ってて、でも間違いじゃなくて私は本当にジュンヌ(=当サークル:劇団テアトルジュンヌ)で楽しかったからなんだけど。立教に他の演劇サークルもあるけどそこが合わない人もいるじゃん、でも大学入ってそこしかなかったら悲しいし、選択肢を残すためにもこのサークルを廃部にしたくなくて。だからこそ新歓の時はそのサークルの違いをメインに話してたんだけど、それでジュンヌがいいって入って来てくれた今の子たちに「楽しい」を体感してほしくて頑張ってるかな。

廣渡:私も一時期休学しててジュンヌで活動してた時期って長くはないんだけど、それでも復学した時のみんなの万全な迎え入れ体制とか、やっぱ普段の活動も実際楽しいから辞めてないし、入って良かったなって思ってる。それがコロナ禍でなあなあになるのは寂しい気はしてて、せめて最後はちょっとでも参加して終わりを飾れたらいいかなって。後からジュンヌにいた期間を振り返って無駄じゃなかったって思えるようにしたいなぁって。

神先:私たちの代がギリギリ今までのジュンヌの公演を体験した最後の代だと思うから、これまで受け継いで来たジュンヌの良さを継ぐ責任感があるよねぇ。あと、今の後輩たちは大学入ってもオンラインだったし、人との関わりも希薄になって平坦な日々を送っているけど、今回の公演で人と関わりながら何か一生懸命にやることの楽しさを感じてもらえたらいいなって感じ。

永田:それは本当にそうで、熱量持って時間かけて何かに一生懸命取り組むのって今後なかなかできないからね。みんなにはいい経験として持っといてほしいなって思うよね。

木内:俺はみんなに楽しんでもらいたいってのはあるけど、やっぱり自分がちゃんと楽しみたいってのが大きいかな。就職したら忙しくて演劇とかできないと思うし、実質3年間の集大成として自分が胸張って演劇を終われる、大学生活でやって来たことを発揮する場として楽しめたらいいかなって思ってる。あと綺麗なことを言っとくと、OBOGの先輩たちは俺ら主導の公演をまだ見られてないから、その人たちも楽しませられたらいいなって思ってる。ジュンヌまだ残ってますよ、教えられたこと発揮できてますよ、みたいな。

本宮:私が作演やった7月公演で役者をやってくれた後輩3人が今回も参加していて。慕ってくれてる後輩たちとがっつり作業をしたことが今までなくて新鮮で楽しかったから、一人のジュンヌの仲間として一緒にやりたいな、楽しみたいなって気持ちがあるかな。自分の好きなこととか、やりたいこととかに全力で命削ってやるのが好きだなって思うから

 

――最後に、作演から聞きたいことは?

永田:ぶっちゃけこの今回の公演どう思ってる?今やってて楽しい?

富永:(食い気味に)楽しい!!!今までで一番楽しい。みんなの熱意がちゃんとずっと消えないのが嬉しくて。モチベーションの温度差って人によってどうしても違うから、現時点でその差をあんま感じないし、めっちゃ演劇してる感がある。自分で考えて演って、えーたから言われたことをまた考えて演って…ってみんな成長してる感じがして楽しい。役として与えられたのものが面白いってのもあるし、これを自分で飲み込んで、できるようになったら更にいろんな表現もできるようになるんだろうな。楽しみ!えーたさんありがとう!!

木内:俺は、正直言うと今んとこ楽しくない。まだ楽しくない。サークルの部署作業も多いし、それ以外の卒論やバイトも大変で楽しんでる余裕がないかなって感じ。今楽しくないだけで後々楽しい瞬間が来るのを信じてやってるかな。でも人と会うのは好きだから、稽古場行くと刺激があって楽しいかなってのはある。一人で家でこもって音響の作業やってるのは楽しくない!!

神先:私は申し訳ないくらい今すごく楽しくて。空気感とか作品の好き嫌いが激しいのと、純粋に表現作品に触れるのが好きだから、そう言う意味で今回の作品はすごい好きでワクワクしてる。スタッフとしてもあれやりたいこれやりたいって感じるのが自分の楽しい公演だって感じてて、今回はすごいそれがあって色々やってみたいことがあるし、とみながが言ってた通り公演全体の熱量が今の時点でもうあるなって。例年の12月公演特有の、みんなが同じ方向向いて全力な感じが出ててすごく楽しいなって。

廣渡:私も楽しいとはちょっと違うけどやりがいは結構あって。やっぱりえーたが主導するなら絶対いいものになるし、絶対頓挫しないし、えーたが作るものやえーた本人に対しての信頼があるから。自分で力をかけて支えることに損はないだろうって思うからやりがいは感じてる。あとは今チーフの引き継ぎで人とのコミュニケーションがあるから一人じゃない感があるのと、その子がめっちゃ頑張ってくれるのもモチベーションになってるかな。楽しさを感じるのは本番でやっと現場作業が始まってからかな!

本宮:楽しいのは楽しいけど、そう言う次元でもない気がすごいしてる。私は今回立場的にえーたと近いのもあるし。私は役者をやったことないから自分の稽古以外の稽古場参加って初めてで。演出助手の役割って稽古場によって違うと思うけど、でも自分のできること・やれることを見つけてできる環境があるし、えーたも沢山任せてくれるからやりがいを持って楽しくやれてるかな。やらなきゃいけないこともいっぱいあるけど自分のペースで進められてるから感謝。

永田:皆違った形でこの12月公演を楽しもうとしてくれてて私は嬉しいよ...色々話が出来て、改めて12月やってて良かったなと思ったし、より一層頑張ろうって思えた!皆でいいもの、作り上げましょう!!

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